借金は踏み倒した方がお得?踏み倒しのリスクと現実的な対処法を紹介

借金が増えすぎてどうしても返済できそうにないとき、どうせなら踏み倒してしまおうと考える方もいらっしゃるでしょう。踏み倒しが許されるのならそれが最も効果的な方法ではあります。

この記事では借金を踏み倒せる限定的な場面と踏み倒しを狙うリスク、借金返済でお困りの方にとっての現実的な対処法について紹介します。ハイリスクの手段で借金から逃れるのではなく、専門家に依頼して確実に借金苦から脱出した新生活をリスタートしましょう!

借金の踏み倒しは可能?借金を踏み倒す方法

借金を踏み倒す方法として考えられるのは、以下の3点です。

夜逃げ

夜逃げはある意味今すぐにでもできる借金の踏み倒し方法です。

消費者金融などの貸金業者との間で金銭消費貸借契約を締結する際には、身分証明書を提示したうえで契約書に連絡先などを記載します。ただ、債権者側が法的措置に進んでいない段階であれば、身分証明書を前提とした契約書記載の連絡先以外には、債権者に居場所を知られる可能性はほとんどありません。

したがって連絡先を変更したり現住所から逃げたりすることによって借金を踏み倒せる可能性が生まれます。ただし、後述するリスクにより夜逃げを成功させることは難しく、おすすめはできません。

利息制限法違反の借金

現在、お金の貸し借りには利息制限法の上限金利が設けられています。闇金融など利息制限法の上限金利を超えるような金利設定で利息や遅延損害金の支払いを求められる場合には返済を拒否することができます。

利息制限法の上限金利は、以下のように元本額に応じて異なります。ご自身の借入れ状況とあわせてご確認ください。また、以下の条件に抵触する金利条件にも関わらず返済を続けてしまっている場合には過払い金請求で取り戻すことができる場合があります。詳しくは弁護士や司法書士にお問い合わせください。

元本10万円未満年利20%
元本10万円以上100万円未満年利18%
元本100万円以上年利15%

借金の消滅時効を援用

消滅時効の援用は民法上の制度を用いた形の合法的な借金の棒引き方法です。

借金の返済については、消費者金融などの貸金業者との最後の取引から5年が経過した段階で請求権が消滅時効にかかります。したがって、債務者は消滅時効を援用すれば借金がなくなります。

なお、消滅時効の援用はそう難しい手続きが必要なわけではなく、債権者に対して消滅時効の援用を内容とする内容証明郵便を送付するだけで足ります。消滅時効の条件さえ満たしていれば簡単に借金を踏み倒せるので弁護士や司法書士にご相談ください。

借金の踏み倒しは非現実的?踏み倒しにはリスクが伴う

以上のように、借金の踏み倒しには、①夜逃げ、②利息制限法の上限金利違反、③消滅時効の援用、という3つの方法が考えられます。ただし、どの方法についても障壁が付いてくるので、借金を踏み倒すのは難しいという実情があります。そもそも借金の踏み倒しを狙うにはリスクが大きいのでおすすめできません。

借金の踏み倒しが現実的ではない理由

まずは、それぞれの借金踏み倒し方法が現実的ではない理由を説明します。

夜逃げでは逃げ切れない

借金の踏み倒し方法としての夜逃げが現実的ではないのは逃げきれないからです。

消費者金融などの貸金業者は、夜逃げをした債務者の住民票を調査できます。住民票から所在地が知られるので、再び返済督促がスタートするでしょう。また、相手が闇金であれば夜逃げをしたことでさらに酷い取立てをされるリスクも生じます。

もう一点注意すべきことは、消費者金融などの貸金業者は仮に債務者の現在の所在地が分からなかったとしても民事訴訟を提起できるという点です。本来であれば、債務者の元に訴状が送達されなければいけないものの、債務者が夜逃げをしたような特殊な事情がある場合には公示送達という方法を取れば訴状が相手方に届いていなくても民事訴訟できます。裁判に出廷できなければ債権者の主張が全面的に採用された判決が出されるので債務者の財産や給料が差し押さえられてしまうでしょう。

利息制限法違反の業者は少ない

現在、すべての貸金業者は利息制限法の上限金利規定を遵守する形で貸金業を営んでいます。したがって、利息制限法違反の利息支払いを拒絶できるケースはよほど悪質な闇金と関わってしまった場合に限られます。

また、利息制限法の上限金利を超えた利息を請求されていたとしても利息制限法を超える部分が違法になり返金されるだけで元本及び利息制限法の規定内の金利分は返済しなければいけません。つまり、利息制限法違反を盾に使って借金総額の踏み倒しはできないのです。

消滅時効は中断される

消費者金融などの貸金業者との最終取引日から5年の経過で消滅時効が成立しますが、実は、消滅時効が成立するには、この5年間の間に以下の「時効の中断事由」がないことが条件として課されます。

返還請求訴訟の提起期間の経過がリセット
借金の一部を弁済期間の経過がリセット
借金の存在を認める期間の経過がリセット
内容証明郵便を送付消滅時効の期間経過が6ヶ月停止

そもそも、貸金業を営むプロが貸したお金の督促などを5年間も放置することはほとんど考えられません。したがって、消滅時効を無事に援用する前に何かしらの時効中断事由が生じる可能性が高いために、消滅時効によって借金を踏み倒せる可能性は少なくなります。

余談ですが、貸金業者が返済をしていないのに督促をしないケースはあります。それは過払い金が発生していることを貸金業者が知っている場合です。下手に督促をして弁護士や司法書士に相談されてしまうと過払い金があることが発覚してしまうので意図して請求しないということがあります。もし数年間督促されていないということがあれば借金額以上の過払い金があることが考えられますので早めに弁護士や司法書士に相談しましょう。

借金の踏み倒しに失敗すると生じるリスク

以上のように、借金の踏み倒しに成功すれば元本を含め一切の返済をする必要がなくなるので債務者にとってはかなりお得ですが、他方で借金の踏み倒し自体が簡単なことではありません。さらに、借金の踏み倒しに失敗すると大きなデメリットが生じることから借金返済の窮状を逃れるために踏み倒しを選択するのはおすすめできる方法ではありません。

遅延損害金の発生

高利率で計算される遅延損害金が日ごとに発生することから最終的な返済額が膨大になります。遅延損害金は返済期日の翌日から毎日加算されるものです。借金を踏み倒しを図ろうと数年借金返済から逃げた段階で失敗すると数年分の遅延損害金も併せて請求されることになってしまいます。

ブラックリストへの掲載

ブラックリストに登録されることで日常生活のいろいろな場面で不便が生じます。借金の滞納を続けていると信用情報機関に金融事故情報が登録されます。すると、クレジットカードが使えなくなったり、新たな借入れや賃貸物件の契約が困難になることがあります。

給料が差し押さえられる

返済意思が認められないと貸金業者が判断した場合には民事訴訟が提起されて財産や給料などが差し押さえられてしまいます。場合によっては自宅が競売にかけられて生活が根本から覆されるリスクも生じるでしょう。

借金は踏み倒しではなく債務整理が最適

借金の踏み倒しが非現実であること、踏み倒しに失敗したときに生じるリスクの大きさを考慮すると、そもそも借金を返済できないときに踏み倒しという方法を選択するのは誤りです。このようなリスクを背負うぐらいであれば、最初から債務整理という合法的な法制度を活用することで、借金苦の現状から抜け出すべきと言えるでしょう。

債務整理には、自己破産、個人再生、任意整理という3種類の制度が設けられています。債務者ごとの家計状況や借金の滞納具合を総合的に考慮し、適切な方法を選択すれば、完済の見えない現状も大幅に改善することが難しくはありません。債務整理の実績豊富な弁護士や司法書士に相談すれば、その実効性はより高まるでしょう。現在、無料相談や分かりやすい料金体系をもって借金で苦しむ方の力強い味方となってくれる弁護士や司法書士が数多く活躍しています。借金生活から抜け出す糸口を手にするため、まずは簡単な相談からはじめてみましょう。

代表司法書士杉山一穂近影
  • 司法書士法人杉山事務所
  • 代表司法書士 杉山一穂
  • 大阪司法書士会 第3897号

大学卒業後就職するも社会貢献できる仕事に就きたいと考え、法律職を志し、司法書士試験合格。合格後、大阪市内の事務所で経験を積み、難波にて開業。

杉山事務所では全国から月3,000件を超える過払い・借金問題に関する相談をいただいております。債務整理や過払い金請求の実績豊富な司法書士が多数在籍し、月5億円以上の過払い金を取り戻しています。

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