特定調停とは

特定調停とは、簡易裁判所で民間の調停委員をはさんで当事者が話し合いを行うものです(民事調停と呼ばれる手続きの一種です)。
裁判所が一方的に結論を出し、それを強制することはありません。

借り入れ当初からさかのぼって適正な利息に引き直し、債務を減額することができます

特定調停とは、簡単にいえば違法に支払っていた利息を借り入れの当初までさかのぼって利息制限法の規定する利息に引き直し、残債務を確定させたうえで、裁判所に申し立てをし、裁判所を介して債権者と返済方法の協議をする手続きです。

特定調停によって債務を返済する場合は原則として3年以内に完済しなければなりません。
任意整理と効果は同じですが、裁判所に申し立てをするという点で任意整理と異なります。

特定調停を担当する裁判所の調停委員の役割は、あくまでも話し合いで今後の返済に関する約束を取り付けることです。
そのため、もし過払い金が発生している場合であっても、過払い金の返還請求まではしてくれません。
過払い金の返還を求めての債務整理を望む場合、特定調停では満足できない結果になってしまいます。

特定調停の解決事例1

依頼人 借入の相手 借入金額 支払金額
30歳代 男性 消費者金融6社 400万円 40万円を毎月3万円で分割返済(特定調停に応じた業者)
1社について15万円の過払い金を相談者様に返還
他の業者4社については合計で毎月2万円程度の分割払いとする
この事例の概要
相談者様はパチンコが大好きで、毎月奥様から渡されるお金をやりくりして、余ったお金をパチンコに使っていました。しかし、ある時友人の結婚式など臨時の出費が予想以上にかさみ、自分で自由に使えるお金がなくなってしまったことから、「借りてもすぐに返せばいい」と消費者金融からお金を借りてしまったのです。そのうち返済が遅れだし、ついには債権者から訴訟を起こされてしまいました。裁判所から訴状が届き、どうしたらよいのか分からなくなってしまったため、悩んだ結果当事務所にご相談に来られました。
解決まで
訴訟の状況を精査したところ、借入先の金融業者6社のうち、訴訟を起こしたのは1社だけであることがわかりましたので、司法書士名で改めて訴訟外での交渉に応じてほしいことを通知したところ、特定調停による話し合いに応じてもらえることになりました。
また引き直し計算をした結果、訴訟を起こした金融業者以外の会社1社について50万円の過払い金が発生しており、そこから当事務所への報酬を差し引いた15万円を返還することができました。特定調停に応じた金融業者には借入残高の40万円を毎月3万円の分割払いで支払うことで合意が成立し、他の金融業者についても引き直し計算により債務を減額したうえで分割払いとする返済計画を提案し、相談を受けてから4ヶ月後にすべての手続きを終了しました。

特定調停のお手続きの流れ

解決に要した期間
約4ヶ月

特定調停の解決事例2

依頼人 借入の相手 借入金額 支払金額
40歳代 男性 消費者金融1社 500万円 毎月10万円で分割返済(分割払いによる利息10%を含む)
この事例の概要
相談者様は会社の同僚の方の借金について保証人となっていましたが、同僚の方が自己破産をすることになったため、相談者様が代わりに借金の返済をしていかなければならなくなりました。さらに相談者様はご自身の住宅ローンの返済もあるため、同僚の方がこれまで支払い続けてきた毎月の返済金額と同じ金額を払い続けることは困難であるとあると思い、当事務所にご相談に来られました。
解決まで
相談を受けた当初は任意整理での債務整理を検討しましたが、相談者様の場合は取引期間が1年未満であり、さらに500万円と高額な借入れであるため、通常の任意整理の場合と違い、任意整理手続き後から完済するまでの利息(将来利息)を債権者から要求される可能性があることが懸念されました。また保証人による代位返済であることから、ことを荒立てずに長期の分割支払いを行うために相手の和解を取り付けた方がよいと判断し、特定調停による債務整理をご提案させていただきました。
手続きの過程で引き直し計算を行ったところ、借入金額は480万円となり、住宅ローンと合わせても相談者様の収入で返済が可能な金額とすることができました。ただし、分割払いに伴う完済までの利息(将来利息)について年10%の利息を払っていくこととなりました。相談を受けてから1ヶ月後にすべての手続きを終了しました。

特定調停のお手続きの流れ

解決に要した期間
約1ヶ月