過払い金請求をする際のデメリットはあるの?対応策も解説!

過払い金請求に興味があるけどデメリットが気になるため悩んでいませんか?

この記事では、

  • 過払い金請求をするメリットやデメリット
  • 自分で手続きした場合と司法書士が手続きした場合のデメリット
  • 和解や裁判で解決した場合のデメリット

など、過払い金請求のメリットだけでなくデメリットにも焦点をあてて解説します。

過払い金請求に不安な点がある方は、この記事を読めばどのようなケースでデメリットが発生するのか事前に把握できます。ぜひ最後まで読んでみてください。

過払い金請求をするメリットやデメリットとは?

過払い金請求は基本的にデメリットが少ないです。ただ、ケースによってはデメリットが発生することもあるので注意しなければなりません。

過払い金請求の2つのメリット

過払い金請求をした場合のメリットは以下の2つです。

  • 過払い金が返還される
  • 完済後の請求ならブラックにならない

過払い金が返還される

過払い金で借金が完済できればお金が戻ってくる
過払い金請求をすれば払い過ぎた利息が返還される

過払い金請求をすれば払い過ぎた利息が返還されます。返済に悩んでいる方でも過払い金が返還されたことで、借金よりも過払い金が多いケースもあります。

また、戻ってきた過払い金で借金を全額返済できないケースでも借金の一部が減るため返済の負担が抑えられるでしょう。

完済後の請求ならブラックにはならない

過払い金請求をするとブラックになると考えていませんか?平成22年4月までは過払い金請求をするとブラックになるケースがありました。

しかし、平成22年1月14日に金融庁が「過払い金請求の履歴を指定信用情報機関が管理する信用情報として認めない」と決定しました。

その理由として「信用情報とは支払い能力に関する情報であり、過払い金返還請求はこれに当たらない」と発表しています。

さらに、信用情報機関の一つであるCICのホームページで、過払い金請求をしてもその事実が信用情報に登録されることはないと明記しています。

過払い金請求をしたのですが、CICには過払い金請求をした事実が登録されるのですか?

CICでは過払い金請求をしたというようなコメントの登録はありません。

(引用元:よくある質問1.情報の登録(信用情報)|CIC

過払い金請求の2つのデメリット

過払い金請求をした際にもデメリットはあります。後から後悔しないためにも把握しておきましょう。

過払い金を請求した貸金業者を利用できなくなる

社内ブラックの場合、他社での借り入れには影響しない
社内ブラックと通常のブラックの違い

過払い金請求をすると、請求先の貸金業者の利用ができなくなります。

ただ、過払い金請求をしただけでは信用情報機関に登録されないのでブラックにはなりません。では、なぜ利用できなくなるのでしょうか?

実は貸金業者がお金を貸す際には、信用情報機関に登録されている情報とは別に社内で保有している顧客情報も参考にします。

過去に過払い金請求や債務整理をした顧客に対しては利用を断っているのです。

そのため、信用情報機関に登録されなくても、過払い金を請求した貸金業者の利用ができなくなります。

過払い金が返済中の借金よりも少なければ、ブラックになる

過払い金よりも借金が多い場合のみブラックになる
ブラックになるケースとブラックにならないケースの違い

借金を返済している途中で過払い金請求を行い、かつ取り戻した過払い金が返済中の借金よりも少ないケースではブラックになるので注意しましょう。

その理由は、過払い金が借金よりも少なければ過払い金請求ではなく借金の減額を行う任意整理として扱われるからです。

任意整理をすると信用情報機関に登録されるのでブラックになります。

ブラックになると、他社のクレジットカード会社でも新たにカードの審査に通らなくなります。

また現在利用しているカードもカード会社が信用情報を確認した時点で使えなくなるので注意しなければなりません。

さらに以下のようなローン契約もできなくなります。

  • 住宅ローン
  • 教育ローン

そのため、これから自宅を購入することを考えている方や子どもを私立の学校や大学に行かせたいと考えている方は、過払い金請求をするべきかどうか考える必要があります。

カード会社に過払い金請求する際の注意点

過払い金はカード会社に対して請求することも可能です。ただし、カード会社に対して過払い金請求する際にはいくつか注意点があります。

ショッピング枠の支払い残高がある場合は、過払い金と相殺される

ショッピング枠に残債があると優先的に相殺されてお金が戻ってこないこともある
ショッピング枠の残高から優先的に相殺される

クレジットカードのショッピング枠の残高がある場合は、ショッピング枠との相殺が優先されます。

たとえば、借金が100万円、ショッピング枠の残高が20万円、返還された過払い金が110万円のケースで考えてみましょう。

10万の過払い金が残るからブラックにならないと考えていませんか?

残債が残るかどうかは借金、ショッピング枠、過払い金の発生額で変わる

この計算は間違いです。

過払い金からショッピング枠の残高が優先的に引かれます。そして借金を引くと10万円の借金が残るため、ブラックになるのです。

このようなケースではあらかじめ、ショッピング枠の支払いを済ませておけばブラックにならなくて済みます。

カード会社が発行しているすべてのカードが使えなくなる

クレジットカード会社のなかには、さまざまなカードを発行しているカード会社もあります。もし、同じカード会社で複数枚のカードを利用している場合、たとえ過払い金が発生しているカードが1枚のみでも、すべてのカードが利用できなくなります。

ETCカードも使えなくなりますので、注意が必要です。

光熱費や家賃などの支払いをカード払いにしている場合は要注意!

クレジットカードを利用している方の多くは、携帯電話の通信料や家賃などの支払いをカード払いにしている方も多いでしょう。

しかし、過払い金請求をするとカードが利用できなくなるため、引き落としが不可能です。過払い金請求をする前に、以下のような対応をしておきましょう。

借金の状況対応先
すでに完済or取り戻した過払い金で完済
  • 他社のカードを作る
  • 銀行振込など別の支払方法に変更
過払い金よりも残っている借金が多い銀行振込など別の支払方法に変更

クレジットカードのポイントも失効するので使い切っておこう

クレジットカードが利用できなくなれば、解約扱いになるため貯めていたポイントも失効します。

そのため、一刻も早く過払い金請求をしなければならないケースでなければ、ポイントを交換するなど使い切ってから過払い金請求するのをおすすめします。

自分で過払い金請求するメリット・デメリット

過払い金請求をする際に費用を抑えるために司法書士や弁護士への依頼をやめようかと考えている方もいるかもしれません。

果たして自分で手続きをした方が良いのか解説します。

弁護士や司法書士へ支払う費用がかからない

自分で手続きをする場合弁護士や司法書士に支払う費用がかかりません。そのほかの費用を合わせても2万円前後です。

自分で過払い金請求をする4つのデメリット

過払い金請求する際に費用面だけで手続き方法を選ぶのはおすすめしません。ではどのようなデメリットがあるのでしょうか?

返還される過払い金が少なくなる

個人からの請求では低い額を提示されることがある
自分で手続きをしても返還される過払い金は少なめ

自分で過払い金請求の手続きをすると返還される過払い金が少なくなります。なぜなら、貸金業者は過払い金請求をしたのが個人とわかると強気な姿勢で対応することがあるからです。

交渉に応じても、発生している過払い金よりも相当低い金額での和解を持ちかけてきます。裁判をするにも負担が増えるため、泣く泣く貸金業者の要求を呑む債務者も少なくありません。

過払い金の計算を間違えることがある

過払い金請求をするためには過払い金を正確に計算しなければなりません。過払い金の計算を誤ると、返還される過払い金にも影響します。

過払い金を誤って少なく計算した請求金額も低くなり返還される過払い金が減る
過払い金を誤って多く計算した貸金業者が過払い金請求に応じてくれない

特に、同じ貸金業者と何度も取引しているケースや返済に遅れて遅延損害金を支払ったケースでは、過払い金計算ソフトでの計算も困難です

請求の手続きに苦労する

自分で手続きをやる場合、書類の準備や手続きをすべてやらなければなりません。

また貸金業者との交渉も苦戦するため精神的な負担は重いでしょう。特に過払い金の時効が迫っているケースでは、必要書類を揃えて一刻も早く過払い金請求をする必要があります。

貸金業者との交渉中も督促や取り立てが止まらない

自分で手続きをすると、和解するか裁判で解決するまでの間は督促や取り立てが止まりません。督促や取り立てが止まらなければ、手続きを進めるのは精神的にもつらい気分になります。

過払い金請求は司法書士に依頼した方がよいのか?

過払い金請求は司法書士に依頼した方が良いのか悩んでいる方もいるでしょう。司法書士へ依頼した場合のメリットやデメリットを解説します。

司法書士に依頼する3つのメリット

司法書士に依頼するメリットは3つあります。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

手続きにが楽になる

司法書士でも引き直し計算、交渉、書類の作成、裁判手続きはできる
司法書士が代行する業務

司法書士に依頼するとすべての手続きを代行します。そのため相談者がやることはないので、楽な気持ちで手続きを進められます。

戻ってくる過払い金や手元に残るお金が多い

過払い金請求の実績が豊富な司法書士に依頼すれば、過払い金を100%取り戻すことも可能です。

また、早く過払い金を返還して欲しいケースでも貸金業者から提示される和解金は過払い金のうち8割〜9割前後です。

では、過払い金が120万円あるケースでは手元に残る現金はどのぐらい違うのでしょうか?

依頼した場合と依頼しない場合の返還率と費用の目安
依頼しない依頼する
和解した場合の手続き費用1万円前後24万円
裁判した場合の手続費用2万円前後40万円
返還される過払い金(和解)50%70%
返還される過払い金(裁判)84万円120万円+利息40万円
手元に残る過払い金(和解)57万円60万円
手元に残る過払い金(裁判)81万円120万円

依頼しない場合は、和解で解決してしまうと57万円しか手元に残りません。裁判をしても81万円と満額には遠い金額です。

他方、依頼すると和解では60万円ですが、裁判をすれば最大120万円が手元に残ります。

このように、依頼すれば費用を差し引いても手元に残るお金が多くなるのです。

また、支払う費用がない方でも問題ありません。支払う費用は取り戻した過払い金から差し引かれることが多いからです。

司法書士法人杉山事務所の金融業者一覧では、貸金業者別に過払い金請求をした場合に返還される過払い金の割合などがわかります。

督促や取り立てをすぐに止められる

司法書士からの受任通知が届き次第、督促や取り立てが止まる

受任通知を送ると督促や取り立てが止まる

貸金業者からの取り立てや督促に困っている場合は、司法書士への依頼をおすすめします。司法書士に依頼すると、貸金業者に対してすぐに受任通知を送ります。受任通知を送られた貸金業者はお金を借りた債務者に対して督促や取り立てができなくなるのです。

そのため、借金の悩みを抱え続けることもありません。

第二十一条 貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。

九 債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。

(引用元:貸金業法第21条1項9号|e-Gov

過払い金請求では和解と裁判のどちらを選ぶべきか?

過払い金請求をした際に和解に応じるか裁判に応じるかは相談者様の状況次第です。和解した場合と裁判をした場合のメリットおよびデメリットを解説します。

交渉で和解する2つのメリット

貸金業者との交渉で和解するメリットは以下の2つです。

  • 過払い金が早く返還される
  • 裁判費用がかからない

過払い金が早く返還される

交渉で和解をすると過払い金が早く返還されます。手続きをはじめてから返還までには概ね4か月〜5か月ぐらいです。

そのため、早く過払い金が返還されないと困る状況であれば和解での解決を選びましょう。

和解した際のメリットや返還率についてくわしく知りたい方は、過払い金請求を和解した時のメリットと返還率でも解説しています。

交渉で和解するデメリットは過払い金を全額取り戻せないこと

交渉で和解するデメリットは、過払い金を全額取り戻せないことです。過払い金請求の実績が豊富な司法書士に依頼しても、過払い金の90%を取り戻すのが限界です。

また、過払い金請求の実績があまりない事務所に依頼すれば過払い金の返還率が70%を下回るケースもあります。

裁判で過払い金を取り戻すメリット

貸金業者との交渉が不調に終われば、裁判で過払い金が決まります。では、裁判で過払い金を取り戻すメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

過払い金を100%取り戻すことも可能

和解裁判
返還される過払い金80%前後100%も可能

裁判をすれば過払い金を100%取り戻すことも可能です。過払い金を100%取り戻せれば、手続きの費用を支払っても多くのお金が手元に残ります。

少なくとも和解した場合よりも戻ってくる過払い金の割合は多くなります。

過払い金に利息をつけて返還されることがある

裁判では過払い金に利息をつけて返還されることがあります。

なぜなら、民法第704条で貸金業者が悪意の受益者と認められれば過払い金だけでなく利息をつけて返還しなければならないと定めているからです。

第七百四条 悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

(引用元:民法第704条|e-Gov

悪意の受益者とは過払い金が不当な利益と知りながら受け取っていた者のことです。貸金業者は、平成19年7月13日の最高裁で悪意の受益者として認められています。

金銭を目的とする消費貸借において制限利率を超過する利息の契約は,その超過部分につき無効であって,この理は,貸金業者についても同様であるところ,貸金業者については,貸金業法43条1項が適用される場合に限り,制限超過部分を有効な利息の債務の弁済として受領することができるとされているにとどまる。このような法の趣旨からすれば,貸金業者は,同項の適用がない場合には,制限超過部分は,貸付金の残元本があればこれに充当され,残元本が完済になった後の過払金は不当利得として借主に返還すべきものであることを十分に認識しているものというべきである。

そうすると,貸金業者が制限超過部分を利息の債務の弁済として受領したが,その受領につき貸金業法43条1項の適用が認められない場合には,当該貸金業者は,同項の適用があるとの認識を有しており,かつ,そのような認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情があるときでない限り,法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得した者,すなわち民法704条の「悪意の受益者」であると推定されるものというべきである。

(引用元:最高裁判所裁判例|e-Gov

ただし、必ずしも利息も取り戻せるわけではありません。

過払い金に利息をつけて取り戻す方法や令和2年の民法改正により利息が変わった点については、過払い金に5%の利息をつけて取り戻す方法と注意点で解説しています。

裁判で過払い金を取り戻すデメリット

裁判をすれば過払い金を多く取り戻せますがデメリットもあります。

過払い金が返還されるまでに時間がかかる

裁判をしたケースでは、手続きをはじめてから返還されるまでに6か月以上かかります。和解をしたケースよりも過払い金が返還されるまでの時間が長くなります。

過払い金の返還手段要する期間
和解をしたケース4か月〜5か月
裁判をしたケース6か月〜1年前後

すぐに過払い金が返還されなければ生活が困るような状況であれば、裁判ではなく和解での解決も検討しましょう。

おわりに

何も知らない状態で過払い金請求をすれば後から後悔する可能性もあります。

過払い金請求をする際は、過払い金請求の実績が豊富な司法書士に依頼すれば安心して手続きを進められます。

司法書士法人杉山事務所は毎月3,000件以上の相談を承っており、取り戻した過払い金は月5億円以上です。

過払い金の相談や着手金は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

代表司法書士杉山一穂近影
  • 司法書士法人杉山事務所
  • 代表司法書士 杉山一穂
  • 大阪司法書士会 第3897号

大学卒業後就職するも社会貢献できる仕事に就きたいと考え、法律職を志し、司法書士試験合格。合格後、大阪市内の事務所で経験を積み、難波にて開業。

杉山事務所では全国から月3,000件を超える過払い・借金問題に関する相談をいただいております。債務整理や過払い金請求の実績豊富な司法書士が多数在籍し、月5億円以上の過払い金を取り戻しています。

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