過払い金請求に失敗しないための司法書士・弁護士事務所の選び方

過払い金請求は自分で進めることもできますが、たくさんの時間や手間がかかり、和解交渉も素人にとっては大変な作業です。また、複数の貸金業者に返還請求する場合や、完済から10年の過払い金請求の時効が迫っているようなケースではより複雑さや緊急性が高まってきます。

そんな時、頼りになるのが弁護士や司法書士といった専門家事務所で、多くの方が利用し返還金を手に入れています。しかし、世の中には数多くの事務所があって、どこがよい事務所で有利な過払い金交渉を進めてくれるのか、一見するだけでは見極められず困っている方も多いはず。

そこで過払い金請求を依頼する事務所の選び方のポイントを紹介したいと思います。

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1.信頼できる事務所かどうか?

事務所を選ぶ際には自宅から通えるというのは誰しも考えることです。相談や打ち合わせの都度、通うことになりますので近いほど良いというのは当然です。債務整理の内容によっては自宅がある場所の裁判所が管轄になりますので重要なポイントであることは間違いありません。

しかし、自宅から近いだけで選んでしまってのちのち面倒なことになることは望ましくありません。最初に考えていただきたいことは信頼できる事務所かどうかです。ではどうすれば信頼できるのでしょうか?いくつか基準をご提示いたしますのでご参照ください。

まず無料相談でその事務所の対応を見る

CMでもよく耳にしますが、多くの事務所では、過払い金に関する相談を無料で受け付ける電話窓口を用意しています。まずは無料相談を利用してその事務所の対応が親切で丁寧なものであるか、こちらの話をしっかり聞いて的を射た説明をしてくれるかチェックしましょう。

この時、ぶっきらぼうで上から目線で対応する事務所や、依頼をするようしつこく営業トークばかりしてくる事務所は、選ぶ対象から外したほうがいいでしょう。

面談に応じず電話と書類だけで依頼をかたづけようとする事務所もある

無料相談窓口の対応が良かったとしても、依頼を受けた後に実際に会うことはせず、電話と書類だけですべての手続きを終わらせる事務所は危険です。流れ作業のように数多くの案件をさばく事務所がよくやることです。依頼者の利益よりも処理効率と事務所の利益ばかり優先しているような事務所に依頼することはやめておきましょう。

弁護士、司法書士が直接面談してくれるか

どこの事務所でも問い合わせの電話対応は事務員がする場合もありますが、過払い金の請求について面談して話を詰めるとき、いつまでたっても事務員としか会えない事務所は考えものです。事務所によっては最初の挨拶だけを弁護士や司法書士が対応するということもあるようですが、最後まで対応してくれないようでは安心できません。

過払い金請求で法的に権限を持っているのは司法書士や弁護士だけ、事務員は言ってしまえば法律に詳しいだけの素人です。弁護士や司法書士が面談をしてくれる事務所の中から依頼先を選ぶようにしましょう。

2.過払い金請求・債務整理を専門としている事務所かどうか?

そもそも専門外の事務所がある

事務所なら、どこでも過払い金請求の依頼を受けているというわけではありません。

弁護士でいえば、刑事事件が専門の事務所に民事である過払い金請求の依頼をしても、専門外であるため依頼を受けてくれることはほぼないでしょう。

また、同じ民事でも企業弁護を専門としている弁護士事務所は消費者側の過払い金請求の依頼に難色を示すことが多々あります。司法書士事務所でも同様で、不動産登記、商業登記、相続など専門分野はさまざまなので借金問題に疎い司法書士事務所も少なくありません。

借金問題に詳しいか、実績はあるのか確認することが大切

上記で述べた専門外や得意でない事務所に誤って依頼すると、たとえ引き受けてくれたとしても不慣れな業務なので手続きや交渉がスムーズにいかず、結果返還率が伸びないということもあり得ます。依頼先を決めるときは事務所のホームページをチェックしたり、電話で過払い金の返還実績などを問い合わせたりと事前にリサーチしてみるといいでしょう。

3.費用の説明が明確かどうか?

現在では司法書士費用や弁護士費用は自由になっていますので、債務整理や過払い金請求の費用も事務所によって異なります。報酬の体系によっては相談者が支払う金額が予想以上に高くなるということもあります。事務所に支払う費用は大事な判断基準ですので不明点は必ず事前に確認するようにしましょう。

成功報酬の率を確認しておく

過払い金請求を弁護士や司法書士事務所に依頼するには着手金や成功報酬などの費用がかかります。着手金無料を強調している事務所の中には取り戻した返還金にかかる成功報酬の率が高い事務所も多いので、依頼前にしっかりと確認しましょう。費用の見積もりを明確に提示してくれない事務所には依頼しないほうがいいでしょう。

追加費用について最初にしっかり説明する事務所を選ぶ

和解がうまくいかず裁判になってしまった時には、裁判費用が発生してくる場合があります。また、裁判にならなくても和解が成立して過払い金が戻った途端、事務手数料などという名目で追加費用を請求してくる事務所もあります。

追加費用については、かかるべくしてかかるものは仕方のないことなのですが、依頼を受けたいがために前もってしっかりと説明しない事務所は問題です。自らの事務所の利益優先ではなく依頼人の負担を第一に考え、発生する可能性のある費用について、依頼前の段階で丁寧な説明をしてくれる事務所は、信用に値すると判断してよいでしょう。

費用を検討するポイント

事務所へ支払う費用を検討する時には下記の4点がポイントです。

  • 費用が公開されているか
  • 減額報酬がかからないか
  • 債権者と和解する時に将来利息が発生しないようにしてくれるか
  • 金融業者となれあっていないか

減額報酬とは、債務整理手続きの際に法律で認められた利息(法定利息)で計算し直すことにより、減額された金額に対してかかる報酬のことです。借金が減額出来た場合に減額できた金額のどの程度が報酬としてかかるのかを事前に確認するようにしましょう。

また、債権者(金融業者)と和解する際に、将来利息(今後発生する利息)がかからないように交渉してくれる事務所かどうかも債務整理を依頼する際には重要なポイントです。ホームページなどで実績を確認されたり、面談の際に確認するとよいでしょう。

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4.過払い金返還請求訴訟(裁判)を提案してくれるかどうか

貸金業者の現状

過払い金について知られるようになって久しく、今まで請求してきた人の数も返還金の総額も膨大な金額になってきています。経営破綻し消滅した貸金業者も多く、たとえ現在まで生き残っていても経営は厳しい業者がほとんどです。

過払い金を多く回収するには裁判が不可欠になってきている

貸金業者の資金難から、和解交渉(話し合い)によって取り戻せる過払い金の額は、年々少なくなってきています。裁判に持ち込んだほうが、多くの過払い金を手にできる可能性が高くなってきますが、裁判には時間と手間がかかるため、毛嫌いする事務所もあります。

依頼を受けた以上、本来はすべて返してもらうべき過払い金を、少しでも多く取り戻すため力を注いでくれる事務所に依頼したいところです。

裁判ありきで説明をしてくれる事務所を選ぶ

前の項を踏まえると、現在の貸金業者の状況をしっかり把握していて、多くの過払い金を手にするには裁判へ持ち込むことも辞さない事を示してくれる事務所は優秀といえます。また、裁判をした場合としない場合でそれぞれ費用がいくらかかって、いくらくらい戻ってくるかをきちんと説明してくれる事務所はさらに好印象です。

5.成功報酬の低さだけに惑わされない!

成功報酬の比率の低さだけで選ぶと失敗することも

上記で成功報酬の率を確認しておいたほうがいいと述べましたが、これにはもう1つ訳があります。成功報酬は、安ければそれでよいというものではなく、弁護士・司法書士の能力を表す基準にもなります。たとえ費用が安く収まってもそれなりの仕事しかしてもらえず、返還額が少なければかえって損をしてしまうことになりかねません。

重視すべきは交渉力の高さ

事務所選びで重視すべきなのはトータルでかかる費用の高さではなく、交渉力の優劣といえます。しかし、それを事前に見極めるにはどうすればよいのでしょうか。

その手段として考えられるのが、今までいくつの案件をこなし、平均いくら程度の過払い金を取り戻したのかなどホームページなどで具体例を挙げ、過払い金請求の実績をしっかりと開示している事務所を見つけることです。

そして、見つけた事務所には面談で、自分のケースではどれくらい過払い金を取り戻せるのかを聞いてみてください。口ごもらず、明快な返答を即座に答えてくれる弁護士や司法書士がいる事務所は、経験が豊富で交渉力のある事務所と考えることができます。

重要なのは返還率の高さです

事務所の交渉力は返還率を見ればわかります。

例えば、120万円の過払い金が発生しているとして、A事務所とB事務所を比べてみます。

A事務所 報酬率(返還額の)10% 返還額70万円
B事務所 報酬率(返還額の)20% 返還額120万円

どちらの事務所が良いでしょうか?
報酬を差し引いた、あなたに戻ってくる金額を出して見てみましょう。

事務所 計算式 あなたに戻ってくる金額
A事務所 返還額70万円-報酬7万円 63万円
B事務所 返還額120万円-報酬24万円 96万円

表のようにA事務所とB事務所では33万円の差額が生じています。どちらの事務所が良いかは明確ですね。このように、報酬率の低さだけを見て事務所を選んでしまうと、戻ってくる金額に大幅な違いが出てしまうことがあるのです。

ここでカギとなっているのは返還額です。上記の通り、事務所によって返還額は異なります。

・A事務所の返還率:約58%
・B事務所の返還率:100%

分かりやすく返還率に置き換えますと、B事務所は100%、つまり全額返還です。この返還率の違いは、事務所の業者への交渉力の差により生じます。

出ていくお金は抑えて、入ってくるお金は大きくしたいのは当然です。金融業者の立場で考えれば、過払い金(出ていくお金)はなるべく少なくしたいですし、返済額(入ってくるお金)はなるべく多いに越したことはありません。

その金融業者に対して事務所側は、過払い金をなるべく多くしたり、返済額をより少なくする交渉をするのですから、交渉力が強いかどうかで返還額(返還率)が変わります。

つまり、返還率が高い事務所は業者への交渉に強いということになります。

6.その他に考えられるポイント

秘密厳守してくれるか

これは当然のように思われますが、何も考えず関連書類を自宅に送ってきたり、職場に電話をかけてくる秘密保持意識の薄い事務所も中にはあります。そういった事務所は、弁護士や司法書士でなく事務員が過払い金請求の依頼対応をしていることが多いので気を付けてください。

出張面談などの対応をしてくれる事務所

良さそうな事務所を見つけたとしても場所が遠く、面談のために時間と労力がかかってしまうと普段の生活や仕事に支障が出かねません。弁護士、司法書士事務所の中には、自宅の近くまで出張面談などをしてくれるところもあるので、そのような事務所も依頼者のために労力を惜しまない、良い事務所の可能性が高いと考えます。

まとめ

過払い金を多く取り戻す第1歩は、何より良い弁護士や司法書士事務所を見つけることです。残念ながら、片手間で相談・依頼を受けているところや、自らの利益ばかり追求する事務所も中には存在します。

どこがいい事務所なのか選ぶことに悩んだときは、今回紹介したポイントを参考に少しでも質の高い対応をしてくれる事務所を見つけ、依頼をするようにしましょう。

  • 代表司法書士
  • 杉山一穂

大学卒業後就職するも社会貢献できる仕事に就きたいと考え、法律職を志し、司法書士試験合格。合格後、大阪市内の事務所で経験を積み、難波にて開業。

杉山事務所では全国から月3,000件を超える過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い司法書士が多数在籍し、月5億円以上の過払い金返還実績を上げています。

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