アイフルに過払い金請求をする場合、いくら返ってくるのかが気になるところです。
アイフルに過払い金請求したときの2019年の平均は103万円程です。では、自分が請求した場合の目安はどの程度になるのか?
アイフルの過払い金返還額について解説いたします。
アイフルは2007年8月1日に金利の見直しを行っております。それまでは28.835%の金利を取っていましたので、2007年8月1日以前にアイフルから借り入れをしたことがある人には過払い金が発生します。
アイフルの公式発表によると、2019年には12,600件の過払い金返還請求が行われ、約130億円の過払い金返還を行っております。(アイフル月次推移(2018/4~2019/3) およびアイフル月次推移(2019/4~2020/3)より)単純計算をすると1件あたり103万円近くの過払い金が発生していることになります。
では、自分の過払い金発生額の目安は103万円なのかというとそういうわけにもいきません。
過払い金の発生には、借りた時期、借りた額、返済期間、借り入れと返済の繰り返しの有無などさまざまなことが関わってきます。
次の表のように、アイフルは段階的に金利の引き下げを行っております。
過払い金は利息制限法の上限金利(15%~20%)を超えた場合に発生しますので、2007年8月までであれば過払い金はありますが、いつ借り入れをしたかで支払った金利が変わりますので発生する過払い金の額も変わってきます。
例えば、1996年に借りた場合の金利は29.200%ですが、2001年に借りた場合の金利は28.835%です。金利の違いは0.365%ですので単月で見れば違いは僅かですが5年、10年と返済を行っていくことで発生する過払い金額は大きく変わります。
金利を変更した年 | 金利の上限 |
---|---|
1982年 | 65.700% |
1984年5月 | 54.750% |
1986年11月 | 49.932% |
1987年11月 | 39.931% |
1988年12月 | 36.427% |
1995年12月 | 29.200% |
2000年6月 | 28.835% |
2007年8月 | 18.000% |
アイフルに借りた額がいくらなのかも過払い金の発生額に影響します。
利息が借りた額に対して何%という割合で計算されます。当然、借りた額が多いほど利息は高くなり、返済期間は長期化しますので過払い金も多くなります。
アイフルとの取引期間が10年で借りた時期が同じだったとしても借りた額が100万円なのか、50万円なのかで発生する過払い金の額は大きく変わります。
アイフルから借りた額が同じであれば返済期間が長いほど多くの利息を支払っています。そのため、返済期間が長ければ長いほど過払い金は多く発生することになります。
アイフルへの借り入れと返済を繰り返した場合にも過払い金は多く発生する傾向にあります。
上限金額までお金を借りて、毎月返済した分だけ借り直すということを繰り返せば、実質借金の元本は減っていませんので高い利息を払い続けることになります。
借入と返済を繰り返す場合には必然的に返済が長期化しますので過払い金も多く発生するのです。
過払い金の発生額とは少し違いますが、アイフルの借金を既に完済しているか、現在もアイフルに返済中かで過払い金の返還額が変わることがあります。
借金を完済してから10年が経つと過払い金の消滅時効を迎えてしまうため、アイフルに請求をしても取り戻すことができなくなります。
しかし、現在も返済中ということであれば消滅時効にはなりませんので過払い金を取り戻すことが可能です。
問題になるのは借りたり、返したりを繰り返している場合です。一度返し終わった後に再度お金を借りた場合、1度目の借金完済から10年が経っていれば時効となり取り戻すことはできませんが、1度目の取引と2度目の取引が1つの取引と判断されれば(一連取引)、1度目の過払い金と2度目の過払い金の両方を返してもらうことができます。反対に、1度目と2度目は別の取引(分断取引)だと判断されてしまうと1度目借金で発生した過払い金は諦めなければなりません。
取引の一連、分断は複雑ですので、過払い金請求の際には弁護士や司法書士に確認するようにしましょう。
前述しているように、過払い金をいつ、いくら借りて、何年で返済したかで過払い金の発生額は大きく変わります。
仮にアイフルに50万円借り、途中で再度借りることなく3年で完済した場合には、10万円以上の過払い金が発生します。しかし、50万円を借りたり返したりを繰り返し返済に5年ほどかかった場合の過払い金は30万円~40万円になることもあります。
おおよその目安ではありますが、アイフルの過払い金の発生額平均は100万円程です。ただし、状況次第では大きく異なりますので、自分の過払い金がいくらか気になった場合には杉山事務所にご相談ください。
アイフルに過払い金請求を行うと裁判をしない話し合いによる交渉の場合には発生額の60%程まで回収することができます。
しかし、裁判を行うと発生した過払い金の100%を回収することが可能です。さらに、裁判を行った場合には5%の利息がついて戻ってきます。
発生する過払い金の計算(引き直し計算)は、アイフルに取引履歴を取り寄せることで自分で計算することも可能です。
計算はやや煩雑ですが、インターネット上にある無料過払い金計算ソフトを使うことでおおよその計算をすることができます。ただし、計算を間違えてしまうと請求額が変わってしまうため正確に行う必要があります。
正確な過払い金の引き直し計算をするには弁護士や司法書士に依頼すれば確実です。
杉山事務所では過払い金の相談、調査、計算は無料で行っております。依頼時にも着手金は無料ですので初期費用無しではじめることが可能です。
大学卒業後就職するも社会貢献できる仕事に就きたいと考え、法律職を志し、司法書士試験合格。合格後、大阪市内の事務所で経験を積み、難波にて開業。
杉山事務所では全国から月3,000件を超える過払い・借金問題に関する相談をいただいております。債務整理や過払い金請求の実績豊富な司法書士が多数在籍し、月5億円以上の過払い金を取り戻しています。